神山吉光が吠える

<第114号>第6次沖縄振興計画の県民所得展望数値問題 沖縄県側からの回答・説明

2023.01.10


2023年1月10日(火)更新
<第114号>

 

はじめに
 今般沖縄県側からの寄稿は、昨年12月15日に公開した本ブログ「神山吉光が吠える」112号の中の質問に対する県側の回答・説明だ。先ず112号の質問の要旨から紹介しよう。


<質問の要旨>

 10年後の令和13年度には、沖縄県の県民所得が77万円も増加して県民1人当り291万円にもなるという。その数値を単純計算すれば年平均7万7千円の増加となり、玉城知事の任期満了時の令和8年度には県民1人当りの所得が30万8千円増加して、224万8千円となる。選挙公約と同じく甘いのではないのか。歴代知事にはこのような高い成長率はなかったと記憶している。
 いずれにしても、沖縄振興計画の展望値の達成率は当該知事の実績を推し測る上から大きな意味合いがあり、そこで玉城知事に問いたい。過去26年間にわずか10万7千円しか増加していない沖縄県の県民所得が、どうして今後10年間に77万円も大幅に増加して291万円になるのか、その積算根拠及び目標達成の為の行政側の施策や見通しに関して、さしずめ知事部局の丁寧な説明を求めたいと思う。知事部局からは「解答します」との確約を得ているので、広く県民の理解を得るために説明文が届き次第に速やかに公開します。

詳細は2022年12月15日公開112号をご覧ください。


この質問に対して、沖縄県側から12月28日に次のような回答があったので、回答の部分を原文のまま紹介する。




  第6次沖縄振興計画の

     「県民所得」に関する質問に対する回答

第6次沖縄振興計画の

「県民所得」に関する質問に対する回答

沖縄県企画部企画調整課

【答】

  1. 新・沖縄21世紀ビジョン基本計画(第6次沖縄振興計画)における一人あたり県民所得の展望値は、本計画の目標実現のために実施される諸施策事業の成果等を前提に、目標年次である令和13年度の見通し値としての位置付けとなっています。
  2. 一人当たり県民所得の推計にあたっては、令和13年度における観光収入や農林漁業算出額などの成果目標値を計量経済モデルに投入し推計しており、有識者から成る委員会における審議を経て決定されたものです。
  3. 計量経済モデルに投入した主な外生値においても、各専門部会で審議され設定されたものであり、主な外生値は以下のとおりとなっています。
      <令和13年度目標値>
    • (1)観光収入 1.2兆円
    • (2)情報通信関連産業 県内企業数1,171社、雇用者数46,463人
    • (3)農林漁業算出額 1,500億円
  4. 本県経済の見通しとしては、令和5年度にコロナ前の水準に回復し、その後は、年平均2.1%程度の経済成長を見込んでいます。
  5. この年平均2.1%程度の経済成長については、前計画期間中のコロナ前の平成24年度から平成30年度の実質の経済成長率は+2.6%で推移していることから、過去の実績を踏まえると、実現可能性はあるものと認識しております。
  6. 一人あたり県民所得においては、前計画期間中のコロナ前の平成24年度から平成30年度の6年間で、41万9千円増加しております。
  7. ご指摘がありましたとおり、コロナ禍で著しく落ち込んだ令和2年度を基準にすると、令和13年度の一人あたり県民所得は77万円程度の増加となりますが、令和4年10月から国内入域観光客数はコロナ禍前の水準を上回るなど、足下の経済動向は持ち直しており、コロナ禍前の水準に回復する見込みである令和5年度から比較すると、41万3千円の増加となり、過去の実績を踏まえると、実現可能性はあるものと認識しております。
  8. 沖縄県としては、一人あたり県民所得の向上に向け、産業のDX導入や産業人材の育成など、積極的に推し進め、労働生産性や稼ぐ力の向上を図るとともに、域内循環を高める施策を総合的に展開していきたいと考えております。具体的な各種施策については、新・沖縄21世紀ビジョン実施計画(前期)に掲載しておりますので、ご参考いただければ幸いです。

    ■新・沖縄21世紀ビジョン基本計画

    https://www.pref.okinawa.jp/site/kikaku/chosei/keikaku/shin_okinawa21seikivision-kihonnkeikaku.html


    ■新・沖縄21世紀ビジョン実施計画(前期)

    https://www.pref.okinawa.jp/site/kikaku/chosei/keikaku/shin-okinawa21seikivision-jissikeikaku-zenki.html


おわりに

 沖縄県側からは、さしずめ以上のような回答が寄せられてきたが、更に関係資料も送られてくることになっているので、その情報が届き次第に筆者側でも詳細を改めて検討し、今後の対応を考えることにする。
 いづれにしても展望数値の291万円は動かなものと思われるので、そうであればその目標達成のために玉城知事をはじめ行政側は大いに頑張って欲しいものだ。
 玉城知事の1期目のあの選挙公約のように、公約達成率が2,7%になっては困るからである。